これだけは知っておきたい、カビの基礎知識
カビは私たちにとって非常に身近なものですが、カビについて皆さんどの程度ご存知でしょうか?
今回は、カビに関して「これだけは知っておきたい!」という知識をまとめました。
正しく理解して適切な対策をしましょう。
ー 目次 ー
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カビって何?
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カビはどんな環境が好み?
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実は私たちの生活に欠かせない存在?
1.カビって何?
カビは微生物に分類される生き物です。その中でも「真核生物」かつ「真菌」に分類されます。
微生物は微小な生物全体の総称。
そして真核生物は他の微生物に比べて、さまざまな器官や機能を持ち合わせている生き物を指します。
分かりやすく簡単にまとめると、カビは「肉眼では細かいところまで観察できないほど小さく、またさまざまな器官や機能を持っている賢い生き物」ということですね。
2.カビはどんな環境が好み?
カビは以下の5つの条件下で生育します。
1.酸素が存在する ※1
2.温度が20〜30℃ ※2
3.湿度70%以上 ※3
4.弱酸性(pH4〜6) ※4
5.埃やチリなどの栄養源がある
※1)低酸素の環境下でも発育可能な真菌も存在します。
※2)中には−5℃から発育可能な種も存在し、80℃で30分加熱した場合でも死滅しない種も発見されています。
※3)湿度は70%以上が適しており増殖が促進されます。70%に至らなくても生存できるものも多く、適正な湿度になったときに増殖します。
これらの要素が自分好みにそろうと、カビは急速に生育します。特に1〜3はカビの増殖に繋がる要素です。
カビはよくお風呂場に見られますが、確かにお風呂場は上記の要素がそろっている環境下ですね!これらの要素が揃わないような環境下が実現できればカビの発生及び増殖が抑制できることが分かります。
ただ、酸素が存在しないような環境や、埃やちりがまったく無い環境を作り出すのは難しいですよね。そして20~30℃の温度は私たち人間にとっても過ごしやすい環境です。
カビが大嫌いな環境を作り出すのはなかなか難しそうですが、カビの生育条件を知っているのと知らないのとでは、カビ対策の効率や効果に影響が出そうですね。
3.実は私たちの生活に欠かせない存在?
カビと聞くとどうしてもマイナスな印象が強く出てしまいますが、私たちにとって有用な真菌はたくさん存在します。
医療の世界では、抗生物質であるペニシリン。食の世界では、パンや味噌、醤油、味噌、チーズなど。これらの製造において、カビは重要な役割を担っています。
自然界でも不要になった動物たちの排泄物や死骸、朽ちた木や葉を分解するという面においても欠かせない存在です。
実はキノコも真菌の一種なんですよ^^
カビや真菌に関して、まだまだ伝えきれていない情報はたくさんあります。
できるだけ多くの方に理解してもらえるよう、できる限り柔らかい表現を使って発信していきたいと思います。
どのような対策ができるかの具体的な内容はまた別の機会で紹介いたします。