【天井のカビ】生育の仕方によってカビの発生原因が異なります
私たちは日々、様々な施設を訪問し
カビやそれ以外の汚れ、また衛生管理のお困りごとをお聞きしています。
その中でも、やはりカビに関するお困りごとが多く寄せられます。
私たちは単純に 「カビを除去をする」 ことだけでなく
「長い目を見てカビが生えにくい環境をつくる」 ことを心がけています。
カビが生えにくい環境をつくることは簡単ではありません。
カビの発生、生育、増殖にはさまざまな要因が考えられます。
それに関連して、「カビの生育の仕方によって原因が異なる」ことについて触れたいと思います。
今回は天井の石膏ボードのカビに焦点を当てて、3つのパターン別で原因をご紹介します。
ー 目次 ー
原因1) 結露、湿気だまり
原因2) 雨漏り
原因3) 配管の結露
原因1) 結露、湿気だまり
こちらは、とあるスーパーマーケットの天井の写真です。
比較的広範囲にカビが発生しています。
色もどちらかと言うと淡い色で薄づきです。
このような見た目のカビは
・空気の流れが悪く湿気が溜まってしまうこと
・室内と天井裏での温度差により結露が発生してしまうこと
が原因である可能性が高いです。
室内となるとどうしても空気の循環が悪くなり、一部分に湿気が溜まってしまうケースが多くあります。
また、スーパーマーケットのような冷蔵・冷凍設備がある施設では、室内と天井裏とで温度差が大きくなり結露が発生し、カビが生育しやすい環境を作り出してしまいます。
空気の循環を良くしたり、できるだけ結露が発生しないような工夫をしたりすることで状況が解消されることが多いですよ。
原因2) 雨漏り
先ほどの写真に比べると、より局地的にカビが発生しているという印象です。
狭い範囲に、濃い色でのカビが見受けられます。
このような見た目のカビは
雨漏り
が原因である可能性が高いです。
ここまでの状況になると、天井裏が水浸しになっているケースが多いです。
また、黒カビの色素沈着が起きてしまっていたり、躯体の劣化が見られたりといったところまで状況が悪化してしまうと、洗浄をしたとしても最終的な仕上がりでは黒色の色素が残ってしまうなどの事態が予想されます。
雨漏りの対策をしてカビの再発を防ぐことはもちろんですが、ここまで酷い状態になる前に何かしらの対策を取り、躯体に傷がつかないようにすることが大切です。
原因3) 配管の結露
こちらはまた今までと違ったカビの生え方ですね。
写真右の位置に、線状に長くカビが発生しています。
このような見た目のカビは
天井裏の配管の結露
が原因である可能性が高いです。
配管自体は断熱材で覆われていることが多いのですが、断熱材の覆いが不十分な場合や断熱材が劣化してしまっている場合、冷えた配管によって結露が発生し、カビが生育しやすい環境を作り出してしまいます。
断熱材の巻き直しをすると改善されることが多いですよ。
このように、カビが発生した状態を見ることでカビの発生原因の予測を立てることが可能です。
そのほかにも「勾配による水たまり」や「塗装の剥がれ」など、原因として考えられるものは様々。
カビの発生原因の特定に、一つの情報として役立てていただければ嬉しく思います^^
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